呪いの手
昔、あの「笑っていいとも」で呪いのCDが紹介されたことを皆さんはご存知でしょうか?

もともとB'zの「RISKY」というアルバムのCDだったものが、聴くたびに音が変わり、必ずおかしな事が起こるという、視聴者からの投稿があったのです。

まだ夏にはかなり早いですが、怖い動画でゾクゾクしていきませんか?


まぁ申し訳ないんですけどタイトルの通り、正体を暴きまくっているので呪われる心配はありません。

問題の動画



(2023/5/18追記・・・笑っていいともの例の動画が削除されているのを確認しました。他にアップロードされているかもしれませんが、そちらについては各自でご確認下さい。)

呪いのCDとして紹介される

いかがでしたか・・・。かなり怖いです。
不気味な音色と共に、女のうめき声のような音がハッキリ聞こえるのです。
また動画の後半では、女のうめき声が叫び声へと変化しており、スタジオを一瞬で静まり返します。

B'zの「RISKY」だったとのことですが、もはや跡形もありません。
完全に別のなにかになり果てています。

音楽関係の心霊現象というと、かすかに何者かの声が入っていることが多いです。
検索すると色々と引っかかりますが、今回のCDほどハッキリと人の声が聞こえる、というか音楽自体が別物になっているのは他に無いのではないでしょうか。

心霊写真も、物によっては時間と共に変化するものもあるといいます。
今回のCDも霊障によって変質していき、全く別のものになってしまったのでしょうか・・・。

その正体は・・・、灰野敬二の「滲有無」というアルバム


・・・とまぁ、色々と怖がらせるようなことを言いましたが、心霊現象とかそんなもんなわけありません。
実はれっきとした音楽です。

実はこの曲、灰野敬二という方の「滲有無」というアルバムになります。



ぎゃああああああああ。こ、怖い!!!

たしかに冒頭部分が問題のCDと一致します。
しかし、これは音楽といっていいものなのでしょうか・・・!
聴けば聴くほどダークで恐ろしい内容のアルバムなのですが、実際このアルバムは灰野敬二さんの作品の中でも特にダークなものらしいです。

それにしても、今回B'zの「RISKY」が呪いによって変わってしまったという投稿内容でしたが・・・。
もちろん呪いではないのですが、では一体何が原因で稲葉浩志が闇属性になってしまったのでしょうか。

真相は分かりませんが、「ミスプリントなんじゃないか」という説が有力のようです。
CDの生産段階で、稀にそういったことが起こるようです。
2018年現在では分かりませんが、放送当時(1993年)ならそういったことも起きそうな気はしますね。

また、いいともの制作側が仕込んだんじゃないかという話もありますが、ハッキリしたことは分かっていません。

「灰野敬二」と「ノイズ・ミュージック」について



さてさて、今回は灰野敬二さんの「滲有無」をご紹介しました。
普段JPOPやらロックやらを聴く我々からすると、どうしても音楽とは言い難い作品を産み出すこの灰野敬二さんとは、一体どういった方なのでしょうか。

灰野敬二さんは千葉県生まれ、埼玉県育ちの音楽家。
1952年生まれで1970年代よりご活動の、音楽家としてはかなりベテランな方です。
表舞台でばんばん活躍するという方ではないようですが、一部ではとても有名な方のようで、海外での人気も高いとのこと。

灰野敬二さんの扱う音楽のジャンルは多岐に渡るようですが、ノイズ・ミュージックというジャンルが代表的なようです。
皆さんご存知の通り私はメタラーなので、正直ノイズ・ミュージックというジャンルに関しては全く何も分かりません。
今回の「滲有無」といい他の曲と言い、我々が普段聞いている「音楽」とは程遠い、まさに雑音のように聴こえるのがノイズ・ミュージックのようです。

色々と調べる中、こちらでノイズ・ミュージックを説明していらっしゃったので、引用します。
ノイズミュージックというのはまあ、メロディ、リズム、ハーモニーといういわゆる「音楽の三要素」なしで音楽やってみようぜ、みたいなやつです。
要するに「なにやってもいいよ」ってことなので、音楽性はとても広いです。バンド、DJみたいにPC一つ、楽器なしでエフェクターだけ、シンセサイザー、自作楽器などなど。
ふむふむ、「メロディ」「リズム」「ハーモニー」の無い音楽ですか。
たしかにそういった、我々が普段聴いている音楽的な要素は見られません。
そういった「音楽というものはそういったメロディ等が必ずしも必要なのだろうか?」という疑問から生まれたのが、ノイズ・ミュージックということでしょうか。

私も含めて多くの人は、既にあるものを基準にしてしまいがちです。
普段JPOPやロックやメタルを聴くからといって、それらに含まれる要素が音楽であるための絶対的な条件とは言えません。
今回の「滲有無」をはじめ、ノイズ・ミュージックについても、普段耳にする音楽のジャンルではないだけであって、れっきとした音楽なのです。

最後に

今回の「滲有無」ですが、観客から悲鳴を引き出すほどの恐怖を与えたという意味では、ダークな作品として素晴らしいアルバムなのでしょう。
ノイズ・ミュージックは普段聞き慣れない分、理解するのに時間が掛かりそうですね・・・。

世の中色々な音楽があるということで、皆さんもぜひノイズ・ミュージックを聴いてみてはいかがでしょうか。
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